2008年8月28日木曜日

第11回 CompizFusionのインストール《Ubuntu編》

独学Linuxのvine_userです。
「これならわかる!デスクトップLinux」のご購読ありがとうございます。

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 CompizFusionのインストール《Ubuntu編》
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台風も過ぎ去り、涼しくなってきました。
先ほどから、安部総理大臣が辞任というニュースが流れています。
参議院選挙の直後ならまだしも遅すぎですね。


今回は、ご想像通り、前回のFedora7編に続いて、Ubuntu編です。
以下の参照記事を書いた後で不要だと思った部分は削除して、
簡潔にまとめます。

なお、今回の内容は、Ubuntu7.04 および Ubuntu Studio7.04
に対応するものです。次期バージョンUbuntu7.10では、標準の
リポジトリにCompizFusion0.5.2(あるいはそれ以降のバージョン)
が組み込まれるそうです。Ubuntuだけでなく、Fedora8を始めと
して、他のディストリでも次期バージョンに組み込まれる可能性が
高いようです。

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 参照記事
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CompizFusionのインストール方法《Ubuntu編》
http://blog.livedoor.jp/vine_user/archives/51101820.html


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Step1:OSのアップデート
Step2:nVIDIAドライバの導入
Step3:リポジトリの追加
Step4:CompizFusionパッケージのインストール
STEP5:CompizFusionの起動方法


[本文]
【CompizFusionのインストール方法】

STEP1::OSのアップデート
これは必ずしも必要ではありません。が、最新のパッケージにしておいた
方が安全ですので、特に事情がなければアップデートしておいた方がいい
でしょう。インターネットにつながっていれば、インストール直後に右上
のパネルにアップデートを促す表示とオレンジ色のアイコンが現れます。


ーー チェックポイント(1) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

OSのアップデートの必要性は、別にCompizFusionの導入に限った
話ではありません。Linuxの場合、ウィルス対策についてはそれほど
気にしなくていいとは思いますが、それ以上にroot権限を奪取される
という危険性があり、アップデートは、ソフトウェアのそうした脆弱性
に対応するという意味があります。

Ubuntuの安全性に関しては次のサイトに詳細な説明があります。

Ubuntuにおけるセキュリティ
http://rion.sakura.ne.jp/misc/security.shtml

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[本文]
STEP2:nVIDIAドライバの導入

以前のようにSynapticパッケージマネージャを使う必要はありま
せん。まず、Gnomeメニューの
「システム→システム管理→Restricted Drivers Manager」
をクリックします。

すると、Restricted Drivers Managerの画面が現れますので、
Enabledのチェックボックスにチェックを入れます。
あとは自動的にダウンロードされ、インストールは完了です。

最後にドライバを有効にしますか?と訊かれますので、
「Enable Driver」をクリックして下さい。

nVIDIAドライバが無事にインストールできたら、もう一度再起動
します。次回起動時にnVIDIAのロゴが表示されれば成功です。


ーー チェックポイント(2) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

Restricted Drivers Managerは、Ubuntu7.04で初めて導入
されたもので、非常に便利です。

ATIのfglrxドライバも同様な方法で導入できますが、fglrxで
CompizFusionを実行するためには、XGLが必須です。これは
初心者には難しいでしょう。ですが、ATIの場合、atiドライバ
(インストール時に自動的に導入されていると思います)でもある
程度は動きます。

オンボードのグラフィックチップのほとんどは、Intelチップ
だと思いますが、この場合、特に設定しなくても使える可能性が
高いです。詳しくは以下の記事を参照して下さい。

CompizFusionが使えるグラフィックドライバ
http://blog.livedoor.jp/vine_user/archives/51138353.html

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[本文]
STEP3:リポジトリの追加

ここからが本題です。まず先にリポジトリの認証キー(GPGキー:
リポジトリからダウンロードする際の暗証番号のようなもの)を
導入しておきます。Gnome端末で次のコマンドを実行して下さい。

$ wget http://download.tuxfamily.org/3v1deb/
DD800CD9.gpg -O- | sudo apt-key add -

ーー チェックポイント(3) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ブログの記事の本文にはもう1つ、

$ wget http://download.tuxfamily.org/3v1deb/
81836EBF.gpg -O- | sudo apt-key add -

の記述がありますが、これは必要ないようです。
Trevino’s Blogにはこの記述があったのですが…。

このGPGキーを入れないと、インストール時にエラー表示が出ます。
が、強制的にインストールすることができますので、あまり気に
しなくて構いません。

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[本文]

次に「システム→システム管理→Synapticパッケージマネージャ」
を起動します。メニューにある「Settings→Repositories」を
開き、Third-Party Softwareのタブをクリックして下さい。

「Add...」ボタンを押して、次の行を追加します。

deb http://download.tuxfamily.org/3v1deb feisty eyecandy

追加できたら、Synapticパッケージマネージャに戻って、
「Reload」ボタンを押します。


ーー チェックポイント(4) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ここも、ブログの記事の本文にはもう1つ、

deb-src …

の記述がありますが、これはソースファイルを入手する際に必要な
部分です。使うだけなら必要ありません。

冒頭でも書きましたが、次期バージョンではこのリポジトリの追加
の必要はなくなると思います。

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[本文]
STEP4:CompizFusionのインストール

以上で、CompizFusionのパッケージを導入できる環境が
整いました。
Synapticパッケージマネージャを使って、「compiz」と
「emerald」で検索して以下のパッケージをインストール
して下さい。
他に必要なものもありますが、関連するパッケージはすべて
自動的にインストールしてくれるはずです。

【インストールするパッケージのリスト】

 ■ python-compizconfig
 ■ compizconfig-settings-manager
 ■ compiz-fusion-plugins-main
 ■ compiz-fusion-plugins-extra
 ■ compiz-fusion-pluguins-unsupported
 ■ emerald
 ■ emerald-themes


ーー チェックポイント(5) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

Synapticパッケージマネージャは、ネットワーク経由でソフトを
自動的にインストールしてくれる優れものです。

デスクトップ上部の
「システム」→「システム管理」→「Synapticパッケージマネージャ」
を選択すれば起動できます。最初にパスワードの確認がありますが、
ログイン時のパスワードを入力して下さい。

旧バージョンのCompizもピックアップされると思いますので、
間違えないようにして下さい。上に挙げた7つのパッケージだけ
追加すれば、必要なものはすべて入るはずです。

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[本文]
STEP5:CompizFusionの起動方法

今のところ、実際に起動するにはGnome端末を使う必要があります。
次のコマンドで試して下さい。
自動起動するプログラムは現在開発中のようです。

$ emerald --replace &
$ compiz --replace &

ーー チェックポイント(6) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここは、記事の中で付録のように書いてしまいましたが、一番肝心な
ところです。

このコマンドを打たないと、何も起こりません。
$ compiz --replace &
を先に打ってしまうと、ウィンドウ枠が表示されないことがあります。

その場合、Altキーを押しながら、ウィンドウをドラッグしてみて下さい。
ぐにゃぐにゃと動けば、すでにCompizFusionが起動しています。
もしそうならなければ、失敗してます。もう一度、最初からの手順を
確認して確かめてみて下さい。

メニューからGnome端末を起動し、emerald --replaceを実行すれば
ウィンドウ枠がきちんと表示されるはずです。

Gnomeパネルからもっと簡単に起動するFusion-Iconというものも
ありますが、今のところ、ソースファイルからインストールする
必要があり、初心者には難しいと思いますので、今回は省略します。

チャレンジしてみたい方は、次の記事を参考にして下さい。

Fusion Icon on Ubuntu Feisty!
http://blog.livedoor.jp/vine_user/archives/51111153.html


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長くなってしまいましたが、以上の方法でUbuntuでも使えるように
なると思います。

元のブログの記事は、今でも多くのアクセスがあり、Ubuntuユーザ
が急増していることの証だと思われます。

先日まで玄箱のDebianにはまっていましたが、やはり初心者には
Ubuntuが最適ですね。

次回は、9月20日です。DVDを視聴する方法など実用的な話題を
テーマにする予定です。お楽しみに!