2008年8月28日木曜日

第10回 CompizFusionのインストール《Fedora7編》

独学Linuxのvine_userです。
「これならわかる!デスクトップLinux」のご購読ありがとうございます。

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 CompizFusionのインストール《Fedora7編》
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今日は蒸し暑い一日でした。早いもので、もう9月ですね。
メルマガを始めてからもう1ヶ月が経ちました。

今回は、当初の目的であるブログの記事のフォローを
行いたいと思います。

ディストリビューションごとに設定方法が異なるので、
FedoraとUbuntuを区別して扱います。

その他のディストリは最近扱っていませんが、共通する
内容もあるかと思いますので、多少参考になるのでは?

まずは、皆さんが期待されている(と思われる)CompizFusion
のインストールに関する内容にしました。基本的に下記の記事
の内容に沿って説明していきます。

なお、Linuxそのもののインストールやグラフィックドライバの
導入でつまづいている方は、まずそこをクリアーしてからという
ことになりますね。

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 参照記事
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CompizFusionのインストール方法《Fedora7編 改訂版》
http://blog.livedoor.jp/vine_user/archives/51106295.html



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[本文]
【CompizFusionのインストール方法】

STEP1:準備
まず、標準で組み込まれているCompizをアンインストールします。
# yum remove compiz

ーー チェックポイント(1) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

これはすでに説明したyumコマンドです。このコマンドはrootユーザ
(管理者)でないと実行出来ません。
そのため「#」という表記をしています。

Fedora7の場合、Gnome端末で
$ su
と打ち込むと、パスワードを訊いてきますので、rootのパスワードを
入力します。このとき、端末の画面上には入力したパスワードは実際に
は見えません。

ここで、compizをremoveつまりアンインストールしているのは、
Fedora7の場合、はじめから旧バージョンのCompizが入っている
ためです。

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[本文]
Berylを入れている場合はemeraldもアンインストールします。
# yum remove emerald emerald-themes


ーー チェックポイント(2) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

これは、BerylというCompizFusionが作られる前のウィンドウ
マネージャをすでにインストールした人に向けた記述です。
Berylははじめから入っているわけではないので、身に覚えのない
方には関係ありません。

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[本文]
STEP2:リポジトリの追加とインストール
次の内容のファイルを作りkagesenshi.repoという名前で
/etc/yum.repos.dの中に保存して下さい。

[kagesenshi-compiz]
name=KageSenshi's Compiz Fusion repository
baseurl=http://devel.foss.org.my/~kagesenshi/
repo/pub/$basearch
enabled=1
gpgcheck=0

ーー チェックポイント(3) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ここは大事な点です。今のところ、Fedora7用のバイナリパッケージ
を配布しているのは、この「kagesenshi」さんのところだけです。

/etcディレクトリはroot権限でしか変更できませんので、実際には
Gnome端末で

$ su
password:
# gedit /etc/yum.repos.d/kagesenshi.repo

と打ち込み、書き込み可能な形でエディタを立ち上げます。

元からあるファイルではありませんから、はじめは真っ白です。
ここに[kagesennshi-compiz]以下の内容を記述するわけです。
[kagesennshi-compiz]も入れて下さい。

また、3行目の「baseurl=…」と4行目の「repo/…」は、改行せず
1行にして下さい。ブログの記事でも、レイアウトの関係から本来
1行で書くべき所を複数行に分けて書いている場合があります。

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[本文]
あとは次のコマンドでインストールすればOKです。
# yum install compiz-*
# yum install emrald emerald-themes

ーー チェックポイント(4) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

さらっと3行で説明していますが、compiz-* のインストールには
時間がかかります。多くの関連パッケージがまとめてインストール
されるためです。途中で何か訊かれることはないと思うので、ただ
終わるのを待っていればいいだけです。

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[本文]
STEP3:Fusion-icon
Beryl-Managerと同様の機能をもつ「Fusion-icon」が追加され
ています。以前紹介したCompiz-iconを修正したものらしく、
すでにCompizFusionを使っている方は

# yum install fusion-icon

で追加できます。

ーー チェックポイント(5) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

Fusion-iconを起動すると、Gnome端末からコマンドを打たなくても
CompizFusionが起動できます。

これは、Fusion-iconが加わる前にインストールした人に向けた
記述です。これからインストールしようとする方には関係ありません。
Fusion-iconはSTEP2の段階でインストールされているはずです。

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[本文]
今回新規にインストールされた方は、左下の画像の場所に追加されて
いるはずですので、確かめてみて下さい。
右下の画像に示したアイコンを右クリックしてCompizを選べば起動
できるはずです。

ーー チェックポイント(6) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ここは書いてあるとおりです。画像はブログの記事を見て下さい。

上部パネルの「アプリケーション」→「システムツール」を選択する
と「Compiz Fusion Icon」という項目があるので、それを選択。

これで、右上の上部パネルに水色のアイコンが出るので、右クリック
して下さい。いろいろなメニューが出ますが
「Select Window Manager」→「Compiz」を選択すれば
CompizFusionが起動します。一瞬、画面が切り替わってパネルの
部分に少し影が出来るので、起動したかどうかはわかるはずです。

ウィンドウ枠がうまく表示されない場合がありますが、水色の
アイコンをもう一度右クリックして「Select Window Decorator」
で「emerald」を選択すれば治る可能性が高いです。

それでもダメなら、Gnome端末で次のコマンドを打ってみて下さい。
$ metacity --replace &
これで、その端末を開いている間は、とりあえずウィンドウ枠が
表示されるはずです。

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 前回記事の訂正
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>$ glxinfo | grep rendering
>→ Aiglxが有効になっているかどうかを確認します。
>direct rendering: Yes
>と表示されれば、Aiglxが有効になっています。

と書きましたが、
「Aiglxが有効」は「3Dアクセラレーションが有効」の誤りです。

fglrxドライバでは、「Aiglxが無効」であるにもかかわらず
「direct rendering: Yes」と表示されることがあるようです。

読者のmojinさんからご指摘がありました。
どうもありがとうございました。

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多くの方々が今回の方法でComizFusionのインストールに
成功しています。

Winodows Vistaでも実現していない斬新なデスクトップを
試してみませんか?

一見、無駄に思える機能もたくさんありますが、僕は新しい
パソコンの楽しみ方を教えてもらった気がしています。

次回の配信は、9月13日です。お楽しみに!